諭鶴羽山は、標高608.0m(607.95m)淡路島最高峰(一等三角点)。境内神域は、瀬戸内海国立公園特別地域。神社社叢林の「アカガシ群落」は、兵庫県指定天然記念物。「親子杉」は、兵庫の巨樹・巨木に選定。関西百名山、近畿百名山、歴史の山百選、兵庫ふるさとの山50選々定。古く、くにうみ信仰の伝わる山として、修験道の聖地として信仰を集めてきました。登山道(参道)、ハイキングコースとして歴史の道『諭鶴羽古道』があります。南側(灘黒岩)からの表参道コース、北側(諭鶴羽ダム)からの裏参道コースがあります。
裏参道は、諭鶴羽ダム堰堤端に登山口があり、杉木立ちの急坂を超えると神倉神社が、なだらかな尾根と急坂を繰り返しながら山頂へ。途中、お地蔵さまが励ましてくれる。
表参道は、灘黒岩遥拝所から車道を登る。十四町目の行場の滝のところに登山口がある。延々の急坂を登りきると諭鶴羽神社の正面に導かれる。途中、柴折り地蔵などが出迎えてくれる。
歴史の道『諭鶴羽古道』
諭鶴羽古道は当神社を起点として灘黒岩へ十八町(表参道)又、神代浦壁へ三十町(裏参道)の二つのルートがあります。一町は、約109m、一町ごとにお地蔵さん(町目地蔵)が迎えてくれ、その表情も様々。季節ごとに豊かにその様子を変えていく山の表情ともあいまって、山歩きの醍醐味をお楽しみいただけます。
修験道『修行の道』
古く、平安の頃より修験者たちの修行の道として、祈りを捧げる信仰の道として、また、地域の人々の生活の道として活躍してきました。この『諭鶴羽古道は、南あわじ市文化財『史跡』に指定されており、建武元年銘町石が発見されています。表参道には享保銘町石が、裏参道には寛保銘町石が、今も道中の人々の安全を祈って建っています。
『建武元年銘在銘町石』
大正12年境内東の森より偶然発見されました。「建武元年」(1334年)の紀年銘があり、在銘町石としては、兵庫県下最古(複数町石として)、国内9番目の古さを誇り、淡路島内の石造遺品としても最古のものです。その後の調査でさらに8基が発見され、現在9基が発掘(発見)され境内に御遷座し安置されています。
表参道:『享保二十年(1735年)銘町石』
表参道に建っています。途中二町目付近に薬師堂跡、五町目町石の柴折地蔵(一枝の柴を手向け道中の安全を祈願した)、菊か店跡(昔、お菊さんという人が営んでいた店)、坊さま角、行場の滝などがあります。
裏参道:『寛保四年(1744年)銘町石』
裏参道に建っています。山頂付近は車道で寸断されているために、現在では山頂を抜ける御旅道のコースを紹介しています。諭鶴羽ダム、牛内ダムの両方から古道への入り口があり、途中、神倉神社(かんのくら神社:修験道の修行の磐座。神様の乗られた鶴が羽を休めた由緒あるところ。)、諭鶴羽山山頂(頂上社:諭鶴羽神社御旅所)、奥の院篠山神社を経由します。