皆様方にお礼中間報告9(10月21日)
アカガシは、1本も枯れませんでした。
たくさんのご寄付ありがとうございます。皆様からのたくさんのご寄付のおかげで、十分な対策を講じることができました。
今年、淡路島は、「ナラ枯れ」の激害地となり、一部報道でもありますように「ナラ枯れ」の被害が島全体に及び、夏ごろから淡路島全域、淡路島の森のいたるところでナラ類やカシ類の樹木が枯れ、茶色く枯れた樹木が目立ちました。この、状況をみますと、今年のこのタイミングでいち早く諭鶴羽神社では、危機一髪ナラ枯れのしっかりとした対策が講じられたことは、本当に奇跡としかいいようがありません。
参拝の方からの「心配です」というメールをいただいて、新聞報道などを通じて、森のピンチを知って頂き、全国からたくさんの皆様方から、ご支援の温かい応援のお言葉、ご寄付を頂いて対策が間に合いました。本当に感謝でしかありません。厚くお礼申し上げます。
諭鶴羽神社では、今年もナラ枯れの深刻な被害を受けています。約30本のアカガシが新たにナラ枯れの被害を受けています。幸いなことに、対策が功を奏したようで、今のところ1本もアカガシは枯れていません。しかし、6本のアカガシが『マスアタック(集団穿孔・攻撃)』を受け、枝枯れという形で6本の大きな枝が枯れてしまいました。でも、もし、なにも対策をせず、今年のカシナガの被害を迎えていたら、事態はもっと深刻だったはずです。
皆様方から、ご寄付頂きました浄財は大切に利用させていただきます。「ナラ枯れ」対策に使用することは当然ですが、皆様が、諭鶴羽神社を参拝、訪ねて下さった時にナラ枯れ対策の様子、新聞、テレビの報道、ご寄付頂いた皆様方のご芳名等を紹介させていただく資料館をご用意させて頂いたり(アカガシの森特別展:下本文参照)、諭鶴羽神社へのアクセス道路(県道535号線)は狭く、わかりにくいので道案内の表示を用意させて頂いたり、地域の方に高齢者の方が多く、また、山奥の神社ですから、参拝の折、危なくないように、神社危険な所や必要なところへの手すりの設置などの安全対策、登山道の安全対策費用などにもあてさせて頂き安心して参拝ができるようにしたりしたいと思います。
― 経緯概略 ー
昨年(令和2年)の暮れの12月27日、樹木のお仕事をされ樹木のことに詳しい、参拝の方よりフラス(木くず)がカシノナガキクイムシ(カシナガ)によるものではないかと心配され、メールを頂きました。諭鶴羽神社「アカガシの森」は、兵庫県指定の天然記念物なので、県(市)教育委員会様に連絡、樹木医を紹介して頂き、まず調査を行いました。結果、アカガシの対象木は、502本(当初は、380本でした。)あることがわかり、内、84本で被害痕跡を確認し、30本は、深刻な状況であると報告を受けました。県(市)教育委員会様より補助金を頂き、対処を進めましたが補助金だけでは全然足りないので、募金活動をと新聞社はじめ報道各社に報道のお願いをしました。数社が応じて下さり、報道を通じてたくさんの方が「アカガシの森」のピンチに気付いて下さり、報道直後の5月はじめ、羽生選手のファンの方からSNSへのナラ枯れ被害の様子等の掲載許可や、送金の方法などについての問い合わせがあいつぎました。そこで、神社ホームページに特別のページを用意させて頂き、神社JA口座、神社住所を掲載させて頂きました。その直後から、全国からたくさんのご寄付が寄せられてきました。登山の方や、地域の方、参拝者の方からのご寄付、そして、ご寄付の多くの方が、羽生選手ファンの皆様からのものと、メールや励ましのお便りなどの文面などからわかりました。
皆様方からお心、お気持ち、ご寄付を届けて下さったおかげで、5月下旬(5月19日)頃より対策を開始し、被害木には、粘着シートのかしながホイホイ(37本)を巻き治療、健全木には、クビアカガードネット(113本)を巻き予防をということで、6月末までに150本のアカガシの樹木に処置を行いました。対策当初の7月中は、気温もしばらく低く被害は確認されませんでしたが、8月に入ってから、被害が拡大し(淡路島全体に及ぶ被害)、「アカガシの森」でも9月末までに30本のアカガシに被害が確認され、うち、6本についてはカシナガの「マスアタック(集中穿孔)」を受け、枝枯れをおこしてしまいました。幸い、樹木全体が枯れたという被害木は、奇跡的に、本当に奇跡的に1本もありません。島全体のまわりの被害からくらべると、対策が功を奏し、被害を小さく食い止めることができたと思います。今後も、「アカガシの森」の様子を見守ります。
今年は、かしながホイホイとクビアカガードネットによる対処でしたが、これでは、根元付近、背丈までの対策はできますが、さらに上方への対策はできません。そこで、新たなクリアファイルトラップ法(仮称)という方法(カシナガがすぐに穿孔せず、樹木にまとわりつき飛びながら穿孔していくという習性を利用したトラップ)が開発されているので、来年は、この方法も取り入れ、対策をしていきます。また、少しだけ朗報ですが、アカガシの樹木については、カシナガに穿孔されても、その年枯れずに生きながらえた樹木については、抵抗力がついて、次の年からは、カシナガの被害をあまり受けないという研究結果が報告されています。人でいう、いわゆる免疫力がついている状態になるそうです。この一度被害を受けて枯れなかった樹木を、『穿入生存木』と呼んでいます。この『穿入生存木』が増えていく、増やすことで、被害が収束にも向かっていきます。
対策の方向としては、被害を受けても、枯らさない対策『穿入生存木』を増やしていくことが大切です。アカガシに寄り添いながら、森の虫の密度を下げて、枯れない程度の被害にとどめるという作戦で今後も、対応していきます。
まだまだ、カシナガ(ナラ枯れ)の脅威は続きますが、今後もご支援をよろしくお願いします。
― 「アカガシの森」特別展のご案内 ー
前にもご連絡させていただきましたように、たくさんのご寄付が集まりましたので、参拝にお越しになられた皆様が、今回のアカガシの「ナラ枯れ」の被害とその対策の様子がわかるように写真や新聞記事(神戸新聞社協力)などでまとめました。最初に頂いたメール、アカガシの樹木全数調査、かしながホイホイ・クビアカガードネットを巻いていく様子、そして新聞報道やテレビ報道などについてまとめています。過去の報道も含めて、神戸新聞社様のご協力を得てアカガシの森に関連する新聞報道を掲示します。また、今後、皆様から頂いたお便りもさしつかえない範囲で書き起こして掲示できればと思っております。よかったら見に来てください。といってもなかなか簡単に来られるところではないのですが。ふもとまで来ていただければお迎えにあがります。
ー あとになってしまいましたが ー
あとになってしまいましたが、親身になってお世話頂きました県(市)教育委員会様、樹木医様、県森林組合様、呼びかけて下さいました報道各社様、たくさんのご寄付を届けて下さいました氏子・崇敬者の皆様、参拝者様、登山者様、そして、全国の羽生結弦選手のファンの皆様に厚くお礼を申し上げます。
皆様方と神様とのご縁大切にしたいと思います。皆様方とご家族、皆様方が応援されているすべての方のご健康、ご活躍、お志が叶うようにとお祈りします。こちらの方へお越しになられる時は、是非、お声をかけて下さい。アカガシの森をご案内します。皆様にお会いできることを「アカガシの森の樹木たちやシカのチビたち、諭鶴羽山の自然に暮らす生き物たち」と楽しみにお待ちしています。 諭鶴羽神社 宮司 奥本憲治
※ご報告:10月31日現在、全国1399名(件)の皆様から、833万3678円のご寄付が届いております。本当にありがとうございます。ここに頂きました寄付金の全ては、アカガシの森のナラ枯れ対策に利用することは当然、『アカガシの森』特別展資料館の整備、手すり設置等安全対策、道路案内表示等安全対策、など、神様の喜ぶことにのみ使用します。
諭鶴羽神社 鎮守の森
『アカガシの森』特別展
~あなたが来てくれたから~
場所:諭鶴羽神社 境内地内資料館(神仙館)
期間:令和3年7月30日~令和4年3月31日
開館時間:午前8時~午後4時
アカガシの森からのお便りを届けられればと思います。
LiveLove兵庫の中のエンディングの「テレビでおさんぽ」のコーナーで、地域の方や森林組合の方がかしながホイホイやクビアカガードネットをまく活動の様子や、羽生結弦選手のファンの皆様からたくさんのご寄付が集まったことなどを諭鶴羽神社提供の5枚の画像を使って紹介してくださいました。(以下5枚の画像は、放送で使用して頂いた画像。)
皆様方にお礼 中間報告8(7月24日)
7月半ばもすぎ、カシノナガキクイムシの活動も活発になっているはずの時期でありますが、梅雨明けまで諭鶴羽山は、毎日霧の中で気温も低く、また、150本にもおよぶ処置が功を奏したのか、新たな被害は今のところ確認されていません。このまま新たな被害につながることなく収束に向かうことを祈っています。まだ、安心するには早いのですが、虫が活動を始めるまでに大きな処置を講じたことが新たな被害をかなり抑え込んだようです。ありがとうございました。このまま、アカガシの森の様子見守り続けます。
「アカガシの森」特別展のご案内
前にもご連絡させていただきましたように、たくさんのご寄付が集まりましたので、参拝にお越しになられた皆様が、今回のアカガシの「ナラ枯れ」の被害とその対策の様子がわかるように写真と文でまとめる準備を進めています。最初に頂いたメール、アカガシの樹木全数調査、処置かしながホイホイ、クビアカガードネット、そして新聞報道などについてまとめています。過去の報道も含めて、神戸新聞社さんのご協力を得てアカガシの森に関連する新聞報道を掲示します。また、皆様から頂いたお便りも一部個人がわからないようにして掲示できればと思っております。よかったら見に来てください。といってもなかなか簡単に来られるところではないのですが。ふもとまで来ていただければお迎えにあがります。宮司
皆様方にお礼 中間報告7(6月20日)
現在、調査費用、資材費、人件費などで約300万円を超えて支出しております。6月下旬までに残っている資材を使ってあと2~30本ネットを張って防除を施しますが、周辺のアカガシも含めると500本以上と際限がありません。これ以上、処置を進めるのは、一神社の対策としては限界と判断します。6月末を持ってとりあえずの対策は終了します。皆様方からのたくさんのご寄付により、諭鶴羽神社がとれる精一杯の対策ができました。今年度の対策は一旦ここまでとし、様子を見守ります。また、9月より行政(教育委員会様、森林課様)の対策の補助金の申請がはじまります。申請をしながら、来年度に向けた対策を考えていきたいと思います。アカガシの森の緊急事態だった今年は、たくさんのご寄付のおかげでとることのできる最善の対策がとれました。今後は、行政(教育委員会様・森林課様)へもお願いして、行政からの支援にもつなげていきたいと思います。「ナラ枯れ」というアカガシの森の緊急事態の中、皆様方からのご支援により、無事、十分な初動態勢で対策を講じることができました。
当初の行政からの補助金だけでとることのできる対策は、かしながホイホイを10本巻く程度だけでした。が、そこで何とか被害のある30本だけでもホイホイを巻けないかと報道などで呼びかけてもらったところ、ホイホイだけでなくネットも含めて約150本に処置をほどこすことができました。当初の対策の想定をはるかにこえた対策ができました。
本当に、感謝を超えて感動しています。ご支援ありがとうございました。 宮司
皆様方にお礼 中間報告6(6月18日) (中間報告1,2,3,4, 5は、下の方にあります。)
引き続き、アカガシの森にご寄付、お気持ちをお寄せ下さいましてありがとうございます。ご存知かと思いますが、先日NHK神戸放送局様が、諭鶴羽神社のナラ枯れを取り上げて下さいました。現在のところカシノナガキクイムシの飛来は1頭だけで、それも他からの飛来であろうということで、諭鶴羽神社のアカガシの森からは、今のところカシノナガキクイムシの活動は、確認されていません。おそらくは、山の上で気温が低く、活動が始まっていないことが主な要因のようです。対策の方も、現在かしながホイホイを37本のアカガシに、クビアカガードネットを70本のアカガシに巻き付け、合計113本に処置を施しました。今後も観察を続けながら、処置を進めていきます。対策が功を奏して、このまま被害が収束をすることを祈っています。被害の発生が今のところ広がっていないことをご報告しますとともに、皆様方からのご厚志によりアカガシの森が守られていることをご報告します。
皆様方にお礼 中間報告5(6月4日) (中間報告1,2,3,4は、下の方にあります。)
皆様方にお礼 中間報告4(5月19日) (中間報告1、2、3は、下の方にあります。)
たくさんの方々より「アカガシの森」へのご寄付さらに届いております。本当にありがとうございます。
現在寄付金額は500万円を超えており、本当に感謝しておりますことは当然、感動しております。本当に本当にありがとうございます。また、本日より、森林組合の皆様とアカガシの森の治療を始めました。本日5月19日は、朝から恵の雨模様でしたが、森林組合の皆様が熱い思いをこめて地面すべりやすく足元の悪い中治療にあたってくれました。今日は、27本のアカガシに無事、かしながホイホイをまきつけ、健康なアカガシで最大の大きさのアカガシに10人がかりでクビアカガードネットをまきつけました。順調に作業は進んでおり、明日も作業の続きを進めてまいります。無事作業がすすんでいることをご報告します。
寄付金等の状況
5月17日現在での集計の状況をご報告します。ご寄付頂いた方は、813名(813通:ご家族や、お友達など連名でのご寄付も多数ありますので、ご寄付頂いている人数はこの数よりずっと多い)。寄付金額は、535万713円でした。本当に夢のような金額で、信じられない金額です。ありがとうございます。神殿にて神様に皆様からのお気持ちの数々をご報告しております。これからも皆様方とのご縁を大切したいと思います。どうか、コロナ禍の中で厳しい毎日が続いていますが、お体に気をつけられご活躍下さい。また、適時、ご報告申し上げます。宮司 拝
皆様方にお礼 中間報告3(5月10日) (中間報告1,2は、下の方にあります。)
たくさんの方々より「アカガシの森」へのご寄付さらに届いております。本当にありがとうございます。寄付された金額はすでに治療に必要な金額を上回っております。たくさんのご支援、ありがとうございます。治療に必要な金額が達成できたことは、もちろん嬉しいですが、たくさんの方々からご寄付を通してのお気持ちやお便りを届けて下さっていることが本当に嬉しく、感謝申し上げます。お便りの一部ですが、「コロナが落ち着いたら、是非、参拝したいです。」「ささやかですが、対策や治療に少しでもお役に立てば、幸いです。」「案内して頂いたあの清々しい森のことを思い出します。」「未来へと継承されること願っています。」「あの素晴らしい森を護るお手伝いができることに感謝します。」「娘もおこづかいから協力してくれました。」「また、ボランティアにも参加させて下さい。」「1207円、12700円に意味をこめました。森が救われますように。」「いつか、またお伺いできる日を楽しみにしています。」「自然を守ることの大切さを常々思っています。応援しています。」「私たちも地震、水害で大変でした。頑張って下さい。皆様が幸せになれますように。」「遠方なので、寄付する事しかできません。少額ですが役立てて下さい。」「コロナさえなければお手伝いに行かせてもらいました。」「立派な樹々に囲まれた神社の清らかな気に触れて、心が洗われました。」「また、神聖な森の空気を吸って、特別な時間を過ごしたいです。」「・・・お参りできる日を心待ちにしながら、私もがんばります。」・・・お便りはたくさん届いていますが、ほんの一部分だけ紹介させて頂きました。アカガシの森は、お心を寄せて下さる皆様方の「ふるさとの森」です。金額的にはすでに十分足りていますが、ご寄付の申し出の連絡がまだまだ届いており、よりたくさんの方々とご縁を結びたいと思いますので、このまま、寄付金の受け付けは続けたいと思います。寄付して頂いたお金は、「アカガシの森」の治療費にあてます。今のご寄付の状況から、最終的に余りが出た場合も「神様が喜ぶ」こと以外にこの寄付金を使うことはありません。大切に使わさせていただきます。
(ご寄付は、お振込み、現金書留、諭鶴羽神社にて直接の方法があります。わずかで結構ですので、温かいご支援をいただけると有難いです。メッセージだけでも嬉しいです。皆様方のご支援、応援をお願いします。下に振込口座名・番号、送付先住所などを掲載してあります。)
寄付金等の状況
5月9日現在での集計の状況をご報告します。ご寄付頂いた方は、533名(533通:ご家族や、お友達など連名でのご寄付も多数ありますので、ご寄付頂いている人数はこの数よりずっと多い)。寄付金額は、366万3713円でした。本当に夢のような金額で、信じられない金額です。ありがとうございます。神殿にて神様に皆様からのお気持ちの数々をご報告しました。これからも皆様方とのご縁を大切したいと思います。どうか、コロナ禍の中で厳しい毎日が続いていますが、お体に気をつけられご活躍下さい。また、適時、ご報告申し上げます。宮司 拝
アカガシの森をご案内します。(画像をクリックすると大きくなります。下の画像は、転載可。)
アカガシの森からお礼を込めて、5月10日の森の様子をお届けします(一部は、9日の画像)。まずは、神社鳥居横のユズリハ木の今の様子です。ユズリハ木は、古い葉が新しい葉にその役目をゆずっていくので、この名前がついています。アカガシの森を歩いてみます。今は、アカガシの木の落ち葉の季節です。新芽が出てくると、古い葉は、全て落葉します。常緑広葉樹は、だいたいこの時期、ユズリハ木と同じように新芽がでて、古い葉が落ちていきます(毎日、ほぼ無限に落ちてくるので、落ち葉はきのお掃除を際限なくさせて頂けるので、楽しいです。)。そして、ほんの少し見えている白い社殿が奥の院「篠山(ささやま)神社」です。ささやまとは、神聖な山という意味です。昔から、神聖な清らかなものには、「さ行」を使うことが多かったそうです。ずっと昔、この辺りは、笹(ササ)の山でもありました。イザナギの神とイザナミの神、オオトコヌシの神をお祀りしています。さらにアカガシの森を歩くと、何か白いものを巻いた樹木が見えてきました。約1ヶ月前の4月10日、地域の皆様方と樹木医の方に教えて頂いて、研修で「かしながホイホイ」を巻いたアカガシの木です。黒い方は、「カシナガネット(勝手に名前をつけました。)正式には、クビアカガードネットといいます。」もうすぐの5月19日頃からこの「かしながホイホイ」と「クビアカガードネット」をアカガシの木に巻いて治療と防御をおこないます。帰り道、いたずらっぽく森の中から、「ちび」がこっちを見ています。諭鶴羽山のシカは、小さいころからよく知っているので、おおきくなってもみんな「ちび」です。近くまでよってきて、「キー」と大きな声で鳴いておどしにきます。ちょっと、境内をご案内させて頂きました。宮司 拝
経過:昨年暮れの12月13日、羽生選手のファンで樹木に詳しい参拝者の方からアカガシの1本の樹木から出ているフラス(木くず)を見つけられ、カシノナガキクイムシの食害「ナラ枯れ」の心配ありと教えていただきました。さらに後日メールも頂き、樹木医の診断を進められました。諭鶴羽神社のアカガシ群落は、兵庫県指定の天然記念物であることから、市の教育委員会に相談、樹木医宗實久義氏を紹介していただき、2月5日に簡単な調査を行いました。結果、カシノナガキクイムシの食害によるものであることが確認されました。この時点では、4本の被害が確認されたのですが、樹木医より全数の調査を進められ、南あわじ市教育委員会のはからいで、県森林組合の協力も得て3月25日に全てのアカガシを調査しました。調査結果は、アカガシの樹木は、全部で380本あることがわかり、その中で84本が被害にあっていることも確認できました。さらに、30本が深刻な被害を受けていることが確認されました。
虫害への対処法は、いくつかあるのですが、樹木医と相談の上、一番有効で安全な対処法である粘着シート「かしながホイホイ」を巻き付けカシノナガキクイムシを捕獲してしまう方法をとることにしました。そこで、地域の方々で作る「諭鶴羽古道を守る会」のメンバーに対処法を、4月10日に樹木医宗實久義氏を講師に研修を行い今後の施術に備えることとしました。28名が参加、対処法を研修しましたが、今回は、急であるので、確実に「かしながホイホイ」を施工、治療するために作業になれた兵庫県森林組合、ひょうご森づくりサポートセンター山田裕司氏の協力を得ることとしました。
諭鶴羽神社のアカガシは、推定樹齢300年を超えるものも多数あり、根回りも太く、また、どの樹木も20m程度又はそれ以上あり、兵庫県では一番の原生林の森であり、全国的にも貴重な自然のままの森であると評価されています。諭鶴羽神社がご鎮座し、神社の神域の森であったためにどの時代も大切に守られてきた証でもあります。この貴重な森を次代に確実に継承したいと考えております。南あわじ市様、兵庫県様より補助金を頂くようになっておりますが、樹木が大きく、かつまた、広大な面積の被害ですので全然足りないので、どうか、このアカガシの森を未来へ残すために、本当にわずかで結構ですから、ご寄付をお願いします。取り急ぎお願い申し上げます。(随時、状況に応じて更新していきます。)
今回は、前述の通り森林組合の方々が、5月19日に作業を行ってくれます。ので、作業の協力のお願いは、今後お願いすることにし、協力として寄付金のお願いを皆様方にお願いします。メールにて、メッセージだけでも嬉しく思いますので、メッセージもあわせてお寄せください。
下記口座へお振込みしていただくか、下記住所へ現金書留にてお願いします。
最後になりましたが、諭鶴羽神社にお心寄せて下さいましてありがとうございます。1本も枯らさない覚悟で「アカガシの森」を守りたいと思います。どうか、諭鶴羽神社の「アカガシの森」に皆様方の温かいお気持ちをお寄せ下さい。 宮司
口座振込
あわじ島農業協同組合 阿万支所
店舗番号 7373-016
JAバンク 普通貯金
口座番号 3960375
諭鶴羽神社(ユヅルハジンジャ)
現金書留
656-0551
兵庫県南あわじ市灘黒岩472
諭鶴羽神社 宛
皆様方にお礼 中間報告2 (中間報告1は、下にあります。)
たくさんの方より、「アカガシの森」へのご支援いただいておりますこと、本当に有難くお礼申し上げます。本来ならば、お一人お一人にお礼状などきちんとした対応をしなければならないところですが、今、とても細かな対応ができる状況にありません。とり急ぎ、この場を借りてお礼にかえさせて頂きます。現在の状況を報告させていただきます。
ご寄付の方ですが、地元地域の方々はじめ全国よりたくさんの方々よりご寄付を頂いております。いままでに神社をご案内させて頂いたなつかしいお名前の方々や、また、羽生選手のファンで諭鶴羽神社をいつの日か参拝したいと、はじめてメールやご寄付を頂いた方も多数おられます。これだけ大勢の方々から当諭鶴羽神社や「アカガシの森」にお心を寄せて下さっておりますこと本当に嬉しく、感謝しかありません。当初、必要最小限での対策が、何とかかろうじてできるようにと考えておりましたが、これだけたくさんの皆様方からご支援を頂けるとは夢にも思っておらず、昨日、樹木医の宗實久義氏と寄付金の状況をお話しし、さらに十分な追加の対策の検討をお願いした所です。現状では、被害の深刻なアカガシ30本に「かしながホイホイ」を施工することだけでしたが、さらに必要な樹木を選び追加の施工をすること、被害をうけていない樹木については、「かしながネット:仮称(目の細かい虫を通さないカシノナガキクイムシ専用の虫よけネット)」をスカートのようにまきつけて、カシノナガキクイムシが樹木にアタックできないようにする方法を検討してもらっています。今年、年末に、宗實久義氏に施工の効果を評価をして頂いて、次年度以降の対策に備えていきます。
寄付金等の状況
5月6日現在での集計の状況をご報告します。ご寄付頂いた方は、ぴったり300名。寄付金額は、184万7862円でした。夢のような金額で、本当にありがとうございます。まず神殿にて神様に本日ご報告しました。今年の分は、すでに十分ですので、あまった分は、年末の評価、来年度以降の施工費用に充てさせていただきます。お金が十分集まったことは、本当にありがたいことですが、それ以上に、これだけたくさんの方々に関心を持っていただけたこと、お気持ちを届けていただけましたこと、諭鶴羽神社にとって宝物です。ご縁を大切したいと思います。どうか、皆様方もコロナ禍の中で厳しい毎日が続いていますが、お体に気をつけられご活躍下さい。また、適時、ご報告申し上げます。宮司 拝
皆様方にお礼 中間報告1
たくさんの方より励ましのお言葉や、口座にて現在100名近くの方から寄付金の入金を確認させて頂いております。本当にありがとうございます。たくさんの方々が、この諭鶴羽神社「アカガシの森」のためにお心を寄せて頂いておりますこと感謝しております。また、新聞報道からわずか2日間ですでに50万円近くの寄付金が集まっておりますことに感動すらおぼえております。本当にありがとうございます。これから、約5年間収束に向かうまで予断を許さない状態が続きますが、皆様方からの厚いお志やお言葉をしっかりと受け止めて「アカガシの森」を守ることに全力を尽くします。
治療の方針
諭鶴羽神社のアカガシ群落は樹齢も古く、カシノナガキクイムシ等の害虫に狙われやすい樹木であるといえます。また、そのことにより、古い樹木は淘汰され森は更新され若く強い森に生まれかわるという知見もありますが、諭鶴羽神社のアカガシ群落は、この地に諭鶴羽神社が創建され、二千年以上にもわたり神聖な場所として守られてきた結果による森です。このような森は、現在の日本の中でも限られています。大勢の人を迎えてきた「ふるさとの象徴でもある森」です。何もしないで自然のまますぎるのを待つという選択肢もありますが、もともと樹齢の古い諭鶴羽神社のアカガシは、最悪の場合、すべて枯れてしまうというリスクを持っています。今回、私たちは、専門家の助言を得て科学的にこの「諭鶴羽神社神域の、ふるさとのシンボルであるアカガシの森」を地域の皆様方や崇敬される皆様方と「積極的に守る」という道を選択しました。
専門家のお話では、カシノナガキクイムシの生態は、詳しく調べられていて、淡路島では6月初旬に樹木から飛び立ち、近くの樹木へと飛び移り食害が伝染していくことがわかっています。この時期に、粘着シートによりできるだけたくさんのカシノナガキクイムシを捕獲すれば、森全体の虫の密度を下げることができ、感染力、被害を軽減できることもわかっています。そのために、早期の施術がより高い効果を発揮できることはいうまでもありません。
むやみに、永遠にこの作業を続けるわけではなく、5年間、アカガシの樹木たちが枯れずに持ちこたえれば、カシノナガキクイムシの習性でこの場所から他へ移動していくそうです。そして、その後は、アカガシの森自身が持つ生命力により森は、以前の平静を取り戻す元気な森にもどります(ちょっと現在の人間のコロナ禍の様子とも似ています)。
諭鶴羽神社の神域の森であり、ふるさとのシンボルであり、私たちを包み込んでくれてきたアカガシの森をみんなの力で守り、次代へ伝えていくことは、意味のあることです。アカガシの森を守るという直接の目的は当然ですが、森に関心を集めみんなの力で守るという「心を一つにする」ことも大切な神様からのご啓示のように思います。全国各地の「ふるさとのシンボルである巨樹・古木」を緑の文化財として、適切な保護対策により守られることを願います。身近なふるさとを象徴する樹木の様子が元気がなくなっていないか、時々見てあげて下さい。
あたりまえのように、ただそこに緑の森として存在してくれているだけで私たちを安心させてくれる森の木々たち、皆様方から頂いたご厚志、「アカガシの森」をしっかりと守り、次代へ伝えるために大切に使わさせて頂きます。 諭鶴羽神社 宮司 奥本憲治
(ぜひともご寄付いただきました皆様方のお名前を紹介させて頂きたく、今後以下に、ご寄付して頂いた方々のお名前をあげさせて頂きます。お名前もれがあったり、掲載してはいけない方は、メールへご連絡下さい。お気持ちを優先させていただいて、お名前のみ、お名前は、苗字の部分だけをカタカナで掲載させて頂きます。ハンドルネーム掲載希望の方もご連絡下さい。しばらく整理にお時間をいただきますので、ご連絡お待ちしております。)
・諭鶴羽山(ゆづるはさん)
・譲葉山(ゆずりはさん)
諭鶴羽山には、落ち葉の季節が2回あります。ご存知の通り、モミジやイチョウ、サクラなど秋に紅葉する植物のように、晩秋を迎えるとすべて葉を落としてしまうもの。それとは別に常緑樹のタブやユズリハ木などは、春先から初夏の5,6月頃にかけて落葉を始めます。ウグイスやホトトギスなどの鳥たちのコーラスの中、木々の枝先では新緑の若葉たちが一斉に芽吹き始め山は、若返ります。その一方で古い葉たちは若い葉たちにその使命を譲り落葉していきます。ユズリハ木たちが葉を譲っていく姿は、人が親から子、子から孫へその命や文化を脈々と受け継ぎ、伝え再生していくその様子と重ね合わせることができるようです。
諭鶴羽山は、古書によると譲葉山とも書かれています。古代の人たちの自然に対するこうした感性からこの字があてられたのでしょう。
親子杉
兵庫の巨樹・巨木に選定
推定樹齢500年の親子杉、長い年月風雪や雷に耐え、今なお樹勢盛ん。
訪れるものを優しく迎えてくれる。
ユズリハ木
アカガシ群落
諭鶴羽神社の社叢林の中心となる樹木。兵庫県指定天然記念物。樹齢300年以上のアカガシの樹木数十本からなる。